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社会貢献活動ニュース
2025年8月4日
オーシャンズXを実施
瀬戸内4県が一斉清掃大作戦 1,000人規模の協働で26トンのごみを回収
~日本財団と連携し、瀬戸内海の美しさと未来を守る挑戦~
 7月5日、岡山県・広島県・香川県・愛媛県の瀬戸内海に面する4県が、日本財団と連携した包括的海洋ごみ対策プロジェクト「瀬戸内オーシャンズX」の一環として、合同清掃イベント「瀬戸内4県 一斉清掃大作戦!」を実施しました。香川県と岡山県の活動には、日本モーターボート選手会香川支部から11名、岡山支部から8名、事務局から2名、計21名が参加しました。当日は、各県の知事や日本財団の笹川陽平名誉会長、さらには漁業関係者、企業、地域の中高生、市民ボランティアなど、4会場で合計約1,000人が集結。離島や半島の海岸、河口部など、ごみが溜まりやすく回収が困難な場所で、上陸用舟艇や特殊車両、重機なども駆使し、1日で合計約26トンものごみを回収する成果を上げました。
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瀬戸内オーシャンズXの背景と進行
 「瀬戸内オーシャンズX」は、2020年12月に岡山・広島・香川・愛媛の4県と日本財団が連携協定を締結し、推進している包括的な海洋ごみ対策プロジェクトです。外海からのごみ流入が少ない閉鎖性海域である瀬戸内海で、「調査研究」「企業・地域連携」「啓発・教育・行動」「政策形成」という4つの柱のもと事業を展開し、その成果を「瀬戸内モデル」として世界へ発信することを目指しています。
岡山県・香川県の現場レポート
岡山県:岡山市中区平井 旭川河川敷
 岡山県では、岡山市中区平井の旭川河川敷で清掃活動が展開されました。繁茂する草むらや水際に、プラスチック製品やペットボトル、食品トレーなど家庭ごみが無造作に捨てられており、増水によって押し上げられたごみも草むらに入り込んでいました。川から海へ流出するごみの未然回収がテーマで、日本モーターボート選手会岡山支部の選手8名と事務局1名が参加しました。
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香川県:丸亀市・手島
 香川県では丸亀市の手島にて、750メートルに及ぶ浜辺の清掃活動が行われました。家庭ごみのペットボトルや缶のほか、プラスチック製品、漁網、漁船探知機的なモニター、トロ箱、崩れかけたフロートなど、各県から流れ着いた漂着ごみが大量に堆積。アクセスが難しい諸島部の西側に溜まったごみを回収するテーマのもと、日本モーターボート選手会香川支部の選手11名と事務局1名が活動にあたりました。
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日本財団・県知事からのメッセージ
笹川 陽平氏(日本財団 名誉会長):瀬戸内海を世界で最も美しい海にしようと呼びかけ、岡山・広島・香川・愛媛の知事の皆さまの賛同を得て、「瀬戸内オーシャンズX」が始まりました。2028年3月までをめどに、瀬戸内海が世界の海のモデルになるよう、皆さまといっしょにこの運動を進めてまいりたいと思います。
伊原木 隆太氏(岡山県知事):今回の旭川河川敷での清掃を通じ、海へ流れ出る前にごみを未然に回収することの重要性を再認識しました。岡山県では補助制度を活用し、継続的な活動体制の構築と高まった機運の持続を支援しています。用水路の多い本県では、ホットスポットが把握されており、地域の実情に応じた回収活動を県内各地で推進してまいります。
池田 豊人氏(香川県知事):離島に流れ着いた大量のごみを回収することは難しい。今回、日本財団と関係県と連携し、大がかりな回収を行ったが、こういう取り組みが今後も必要になる。香川県としては、生活系ごみ対策やアクセス困難な離島の漂着ごみ回収、人材育成等を一層強化してまいります。
湯﨑 英彦氏(広島県知事):4県連携の清掃活動は、参加者が思いを共有し、意識を高め合う貴重な機会となりました。広島県の海岸漂着ごみは約6割が漁業系で、特にかき養殖に由来する資材も多く、管理の徹底や発泡スチロール資材の回収を地元漁業者と連携して進めています。今後もプラ削減や流出防止に取り組み、瀬戸内全体で対策を強化してまいります。
中村 時広氏(愛媛県知事):今回の御所ヶ浜での清掃を通じ、重機による効率的な回収を実感し、美しい瀬戸内海を次世代へ継ぐためには迅速な対策が必要だと再認識しました。南予地域では、日本財団と連携して上陸母船による巡回回収を進めており、今後は地元市町や漁協、ボランティアと協力し、回収後の海岸維持にも取り組んでまいります。
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今後への展望
 この「オーシャンズX」は、自治体・企業・市民が一体となって瀬戸内海の美しさと豊かさを守るための大きな一歩となりました。今後も「瀬戸内モデル」を日本、ひいては世界の海洋保全活動の先駆けとすべく、様々な知見と連携を積み重ねながら、継続的な活動が期待されます。
参加選手のコメント
 岡山での活動に参加した浜崎選手は「暑い中、多くの参加者が頑張ってゴミを集めてきれいになったので良かったです。今回、空き缶やペットボトルのほかに、ペットボトルのラベルが多く見られました。ゴミの分別だけでなく、なるべくゴミを出さないような努力をするなど、普段の生活から意識を高めていこうと思いました」と語りました。
 香川での活動に参加した西丸敦基選手は「海のごみ問題を目の当たりにし、自然環境の大切さを再認識しました。清掃活動を通じて地域と一緒に未来の瀬戸内海を守っていきたいです。今後も美しい川や海を次世代へ残すため、積極的に取り組みに参加します」と述べました。
 なお、4会場での参加人数、回収ゴミの量は以下となりました。
全参加人数
岡山:260人 広島:210人 香川:240人 愛媛:220人 (合計:930人)
ゴミの回収量
岡山:575kg 広島:1,158kg 香川:3,108kg 愛媛:21,000kg (合計:25,841kg)
参加選手メンバー
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